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永遠の恋〜⁂番外編⁂【イケメン戦国】

第2章 百日(ももか)の祝い


ふと気がついてみれば、義母上様が慈愛に満ちた穏やかな微笑みとともに、私達を見守って下さっていた。

そんな義母上様を見て、信長様は何事か思案するようにしばらくの間、瞳を揺らがせて黙っておられたが、やがてゆっくりと口を開かれた。


「………母上…安土に来て、一緒に暮らされぬか?」

「…っ…信長殿っ…」

「母上が傍にいて下されれば、朱里も結華を育てていくにあたり何かと心強いであろうし、安土と伊勢は近いようで遠い……離れていては俺も色々と心配ゆえ、な」

「信長様っ…」
(そんな風にお考えだったなんて……でも、私も義母上様が安土に来て下さったら嬉しい。結華とも、もっと触れ合って、その成長を一緒に見守ってほしい……)


信長様の言葉を聞いて、目を伏せて深く悩まれていた様子の義母上様は、やがて顔を上げて信長様をしっかりと見つめると、静かな声で話し始められた。


「ありがとう、信長殿。貴方がそんな風に考えてくれて、母はとても嬉しく思います。
私も貴方達と一緒に暮らしたい、幼い貴方に何もしてあげられなかった分、結華には何でもしてやりたい…心からそう思っています。
でも……お市や姫達の傍にも、いてやりたいのです。
信長殿が、お市達の幸せを願って、日々、手を尽くしてくれていることは知っています。
ですが…私も最後まであの子達を見守ってやりたいのです」

「くっ…母上っ…」

「頑張って長生きしなくては、ね? ふふっ…結華がお嫁に行くまでは元気でいれるように……信長殿がよいなら、私はまた、何度でも逢いに来ますよ」

義母上様はにっこりと微笑んで…信長様は、それ以上何も仰らなかった。

お二人にしか分からない、深い思いがあるような気がして、私もただ黙って見守ることしかできなかった。


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