第35章 33.※ブサイク大統領激裏
その籠の外で自由すぎて、退屈な日々の一角。建物と建物の間の空を見ていたら覗き込む顔があった。
思い返していた優しい人物ではない、全く知らない人。子供ながらに、顔の造形が気持ち悪い大人だな、と感じていた。まだこの時は髪も歯ももう少しあった。
「お嬢ちゃん、お父さんやお母さんは?」
『……居ない』
そうか、と笑顔で答えた醜い顔のおじさん。
嬉しそうに、企むように少しずつ表情が変わっていく。下卑た笑みのままにその場にしゃがみ込む。
「そうかー、寂しいねぇー、それじゃあ、俺と楽しい事しよっかぁ?」
『楽しい、こと…、ギャッ』
オウム返しする私に飛んできたのは醜い男の拳。
次に、倒れた私に掴みかかり、痛みに呻く私にこういったのだ。
「子供が子作りする、楽しい楽しい遊びをなっ!」
いきなり強引に、乱暴に服を脱がせていく。路上生活で今までが幸せな方だったんだ。この日は貧乏くじを引く日だった。
叫ぼうとすれば殴られた。息を吸い込んで助けての"た"の次は発声出来ずに終わった。
ジーナス博士でさえも私のことを殴った事はなく、初めて受けた暴力による重い痛みと、ズキズキとした火傷のように熱く持続する痛み。その痛みで呻いている間はそのまま、脱がすことを優先された。
確か…、当時の私の成長度合いは、乳輪辺りから膨らみ、その周囲の乳房も成長を始めた頃。下半身は薄っすらと茂り始め、大人になる過程を進めている状態だった。
研究時以外に見せたこともない素肌を、異性の素肌を知らないおじさんに眺められる。舐められるような視線が吐きそうな程に気持ち悪い。
「うひょ~、初めて生で見たっ!これが女児の身体かぁ~!」
ぐふぐふと唾液を垂れ流し、その唾液が左膝に落ちて、ひんやりとした液体が内ももに流れ鼠径部に辿り着く。