第13章 11.
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3日は培養液に浸かる。その間、会話なども出来ない。暇つぶしも出来ない。
培養液の中で眠って過ごすらしく、髪が液の中で散らばらないようにと髪を編んでいく。
この後は全裸となり、隠し通路の先にある小さな研究所で私は栄養の点滴ならぬ、オリジナルを注ぎ込まれる。呼吸が出来るよう、排泄が出来るようにと私が薬で眠ったらチューブをつけると言われた。
『恥ずかしながら、その…月経中なんだけど…そういうのは?』
「ああ、培養液は循環している。排出した血液など濾過するから大丈夫だ」
博士に至っては変な趣味はなかったか(研究オタクは変わらずかもだけど)そこは安心が出来た。
最後まで髪を編んで毛先を留める。これでよし。
茶の間で待っていると、近付く足音。
ジーナス博士が白衣を着て、濡れていたのであろう、手をタオルで拭いていた。
「こちらの76号を用意し終わったからそろそろなんだが…」
ごそごそと棚から紙とペンを用意する。
…同意書的なやつかな、と見ていると、博士は私の前に置いた。
「ここにはゾンビマンが来ることがある。もしも君が3日間の培養液に居る間に見つかれば、それを割ってでも君を助けようとするだろう。だから、君から彼へののメッセージを書いてもらうよ?」
ペンを持ち、ため息を吐く。そして一言だけ書いて私は隠し通路へと向かっていった。