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欠落の風雷暴

第73章 71.裏


換気していた窓を閉め、少し黄ばんだレースのカーテンと遮光カーテンを掴んで締める。
……部屋ん中でめっちゃ吸ってたな、と天井付近の壁を見て思う。

『服とか、食事とか…今日はありがと。携帯も財布もひっくるめてやられてたのにはまいったよ…』

私の言葉を聞いて、ゾンビマンは短く笑った。

「よくある話だ、俺なんて爆発するのが確定している現場に入る時は、協会に防護服居るか?って聞かれた時にはパンツを頼んだぜ。どうせ何もかも吹っ飛ぶしな、死なないってのは便利だが私物は戻って来ねぇもんだ」

どれ、と言いながらソファーに近付く。私の目の前に片手を出して。

「なあ、一緒に風呂入ろうぜ」
『…ん』

どきどきとしながらその手に私の手を重ねて、着替えを持ち一緒にお風呂場へと進んでいく。
ゾンビマンは一度浴室の確認の為に、脱衣場でドアを開けて中を確認している。湯船にお湯が半分程溜まってきていた。

浴室は流石にマンションに合った広さであり、私やサイタマの今までの部屋に付いた浴室とは比べ物にならない。良い所のラブホの浴室くらいは広いかな?ってところ。
中途半端に男物のシャンプーが使われていて、クリアタイプのボディから見るに結構使っている。そしてボディソープ、女物のシャンプー等。
脱いで、洗濯機に洗濯物を詰める。ゾンビマンの服はシャツなどはぼろぼろでゴミ箱に直行していく。結果的に洗濯物が少なくなった。
洗濯ネットがあったのでにブラジャーを入れさせてもらった(多分、チャックの付いた服で洗濯後に大変な目にあったんだろうな)

互いに素っ裸のままに浴室内に入る。博士が取り付けた貞操帯は無く、いつものゾンビマンだった。ちょっとばかり持ち上がっているのも見てしまって、枷が外れてのびのびとしているんだろうな。
並んだボトル、女物の物を手に取るとずっしりとしている、これ、使ってないのかな?

『……前の彼女の?』

「あ?お前用に昨日のうちに用意したんだよ、そもそもお前以外の女を部屋には入れてねぇ」

『昨日のうちから…随分と……、手際過ぎて逆におっかないわ』
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