第73章 71.裏
服を脱いでいる時に見かけた、洗面所にも歯ブラシが2本あったし。匂わせているのかな、とも思ったけれど
用意周到にシャンプーやら歯ブラシやら用意して(この調子だと他にも絶対何か用意しているな…)今日は私を連れてくる気満々だったみたいだ。
温かく大きな手が私の素肌の背に触れる。
持っていたボトルを元にあった位置に降ろして振り向くと、にやりと笑うゾンビマン。
「そろそろお前の身体を洗わせてくれよ」
『……しょうがないなぁ、じゃあ私も66号を洗う』
「おう、じゃあ先に椅子座れよ、暴れずに大人しくしててくれよ?」
ぺちん、と私の背を叩き椅子へと誘導される。
私は髪を濡れないように上げ、浴室の椅子にそっと座る。ゾンビマンはシャワーを壁に出して温度を調整している。跳ねる水滴が水からお湯になった頃に身体に掛けられる。
なんだか、手足もあって怪我もしてないのに、人に洗われるなんてそうはないし、ちょっと緊張するな…と足をピッタリ閉じ、膝に両手を置いて待つと、温かいシャワーを掛けられた。
サアア、と掛けられた後に浴室に掛けられていたボディタオルを持ち、ボデイソープのボトルの上部を上下させてぐしぐしと泡立てている。
「じゃあどこから洗っていくか…」
『ん、腕からで!』
片腕を出すと、後ろに立ち片手で私の手を支えて泡立つタオルを滑らせていく。
左腕が終われば右腕へ。そして首、背中、胸や腹、左と右の脚…と、丁寧に傷つかない様に優しく撫でていく。それだけ大事に思われているのかな、とちょっと嬉しくなってる所、後ろで膝立ちするゾンビマンは片手で太ももを開く。
『そこは自分でやるからっ!』
「いーや、ここは俺がやる、俺がやりたいんだ」
もこもこの泡のタオルが股ぐらに突っ込まれ、前後に擦られる。
腕とかは丁寧にかつ、優しかったのにねちっこい。首から下は全部泡で洗浄済み。ボディタオルを私の右太ももに掛け、後ろから腕をまわして胸を掴む。やわやわと揉み、泡付きの身体は滑る。