第72章 70.
すぐ着る下着、服と靴と、着替えの服などを買って貰い、食事までご馳走になってしまった。死にまくって疲れただろう、たくさん食べろと言われたけれども(確かに凄くお腹が減った)メニューはどれも桁が違う。目玉が飛び出てしまいそうだ。
昨日よりもランクの上がった場所では…と流石にね…?控えめで食べた。
まだ私程度ではこういうお店、似合わないのかも知れない。テーブルマナーもぎこちないし。
食後にアイスミルクティーを飲みながら夜のレストランで休んでいると、ゾンビマンは席を立つ。
「電話する用がある。お前は席に座ってろよ」
『そんなちょろちょろ出歩かないって』
「…本当か?」
やや疑う表情をしてニッ、と意地悪そうな笑みを浮かべ、私が着替えるまでは羽織っていた上着を翻して店の外に出ていく。
席で電話しないマナーを守ってるんだろう、こういう所、結構常識的なんだよなーって思う。
飲む人が席を明かしている、目の前のホットコーヒーを少し飲んでみると甘ったるい。コト、とカップを置いて自分の飲み物を飲むとやけに苦く感じる。
そんな事をやってる内に、靴の音が近付いてくるので、その音の方向を見ればゾンビマンが電話を終わらせたらしく帰ってきた。