第52章 50.
すっ、と携帯で検索する。
文字列でなるほど、と理解し、画像を見て頭を押さえた。
『…これってゾンビマンの他にこれから私も着けるって事?』
「ええと、作っていたのは一つ、男性用だけでしたので、多分ゾンビマンさんのだけでしょうね…、ほら、無理に行為を求めていらっしゃるから…」
これは私にも責任があるんだけれど。つかつかと茶の間から閉じられたふすまを開いた。
スパン、と開いた部屋の中、ゾンビマンは下半身は衣服がなく、男性器の部分にゴツい見た目の装置が取り付けられていた。
「クソッ!ジーナス、これが貴様のやり方かよ!」
やや涙目でジーナス博士の胸ぐらを掴む、貞操帯を取り付けられた男。
口元は笑っているジーナス博士は私を見て、にこりと笑った。
「それを外すには条件がある」
「なんだ!?」
「ハルカも一緒に良く聞いておきなさい」
胸ぐらを掴む手から逃れ、襟元を正す。
そのまま博士は腕を組む。
「行為をしているのなら、それは家族を作るという了承を互いにし合ってる、という事だね?」
「それはお互いに理解してやってる事だ。長い人生の中、回数があればいつかは子供も出来るものだってな」
うんうん、と頷く。
そんな私に博士が顔を向ける。
「ちゃんと家族になるための誓いなどはしていないだろう?
君はゾンビマンに結婚してくれ、とか妻になってくれなどと言われたかい?」