第47章 45.
「俺達は"壊れても治る"。しかもその痛みもちゃんとある。それでもだ、なるべく生身ではなく武器を使え。生身で突っ込んで、再生力ありきの不死身だと驕るなよ?」
『うっ、』
ビクッと反応して、目を逸らしてしまった。
武器が無くとも、普通に戦えるからしばらくの間は生身でも良いや、と思っていたからだ。
確かにゾンビマンとこうしてふたりでデートをするのも好きだ。新鮮だし、安心するし、好きだから隣に居られるし…。
私が昨日、最後まで戦えなかった不甲斐無さ。それをなんとかしたい。戦力を上げたい、違う戦いの方法を開発していきたい。
つまりは戦いたい、と思っていた。
痛い視線を感じる。ちらっと見るとじとーっとした粘っこい視線にあったのでまた目を逸らした。
結構、勘の良いゾンビマンの事だ。私のことを良く分かっていそうだ。
「……お前、デート中にも抜け出して怪人狩りに行こうと考えてたろ?」
『そっ、ソンナコト、ナイヨ…?』
ほら、やっぱりだ。
そっと目の前に視線を戻すと相変わらずのじとっとした目で見ている。
「せめて、俺が前に出るからお前は後方から攻撃しろ。そうすれば互いの長所と短所が噛み合うだろ」
『……、それって』
ジュウ、と肉料理にソースの掛かった、熱々の鉄板を持ってこちらに近付く店員。
「俺と組んでみろって事だ」