第44章 42.
『そうだった…しばらく部屋に帰って無かったから他人事だったけど、私の部屋…っ』
「んなもん、着替えとファンレターくらいだったろ。だったら俺の部屋に住めば良いだろ」
『66号と同棲……、』
さも当たり前の様に言う男の目をじっと見る。10分くらい前までの過激なお祭り騒ぎを思い出して、首を振った。未だにちょっとあそこがぬるぬるするのは、目の前の男が出した物が下がってきている証。あの行為を同棲したら毎日……。
多分、一日5時間くらいみっちり運動をする事になりそうだ、ベッド上での。本気の泥仕合で負け戦確定だ。
『許容範囲以上の行為はちょっと…』
「あ?」
ひじきを摘んで白米を食べる。朝の白米メインの食事はお腹に溜まって良い。特に昨日までの体力の回復と、さっきまでの激しい性行為で失ったエネルギーを補えるのは最高だ。
「うちに住んでも良いぞ?娘なんだから、親に甘えときなさい。部屋を探す間だけでもここに居ても良いからね」
『いいの?お父さん』
隣の奴がゴホゴホと咽ているので、無視をする。
博士は、眼鏡を掛け直し、ポケットから取り出した携帯で私をパシャリと取って、ポケットに戻した。
「……うん、初めての一緒の朝食の良いサンプルだ。
もちろん、良いとも。調子が悪い時などあれば言いなさい、ゾンビマンを出入り禁止にするからね」
「ああん?」
賑やかで平和すぎる進化の家のメンバーでの初めての朝食。
しっかりと食べ、朝食時に使用した食器や調理器具を私が片付けて、私は幸せを噛み締めながら再び座った。