第5章 3.(激裏)
シャワーを浴びて身を綺麗にした。今はゾンビマンがシャワーを浴びているはずだ。
バスローブに包まれたまま、彼を待つ。待つ間もこれからの行為を考えて、下半身がキュウっと期待を寄せていた。
恋人との初めての愛の行為をしてからは開花した花のように、私の中の女としての性が弾けてしまったようだ。だから、頻繁に抱き合うことも嫌じゃなくて、むしろ私からもゾンビマンに跨って攻め立てる事もしばしばあった。
何度も何度も、避妊具を着け取り替えるから、泊まりの時は最低でも5個は使った。多い時は備え付けでは足りずに、購入した物を使ってでも続行した。それでもゾンビマンは元気で、むしろ私を労って今日はここまで、と身を寄せて眠りにつく。
今日は休憩か、泊まりか。
そんな事を考えながら待つと、肩にタオルを掛けて全裸でこちらに向かってくるゾンビマン。すでに下半身は臨戦態勢で向上心を体現している。よほどムラムラしていたんだろうな。適当にタオルを壁の方に投げてベッドに上がりこんだ。
そんなせっかちさんにいつものように、とベッド脇の付属品へと手を伸ばした所で手首を掴まれた。
「いらねぇ、着けんな」
『……いや、着けようよ、常識的に』
伸ばした手をベッド側へ引き寄せて、始めようと私の羽織るバスローブを剥く。ベッドの上には裸の男女が向かい合う、どこにでもあるラブホテル内での光景となっていた。
「このまま始めるからな」
『ま、待ってって……あっ!』
押し倒し、発情期の如く下半身に体の一部を押し付け、上下にこすり付ける。互いの性器が直に擦れ、特に私の敏感な性器の一部を念入りに硬い先端がなでつける。私の潤いか、それともゾンビマンから先走って滲み出ている精液か。ぐち、と時折水気のある音が鼓膜に届いた。
ぬるぬると擦れ合う、互いの敏感な性器同士、僅かに私は腰を振ってより多くの快感を求めている。そこも気持ちいい、けど早く中に来て欲しい。混じり合った精液が私から垂れてベッドへと伝っていく、むず痒い感覚。
「ハァ、…はっ、ハァー…」
『別に、生でしても…だけど、せめて外に出してよ。本当に…』
私の言葉の終わり頃に、迎え入れられる準備が出来たと判断したゾンビマン。腰を使ってゆっくり潜り込む。