• テキストサイズ

少年誌系ごちゃ混ぜ短編 R18

第12章 空蝉の頃$(不死川&煉獄裏)


$$$



「あのしのぶ様が柱になった時は驚きました」

「だろォな」

「私…」

「なぁ、そんなに思い詰めんなよ」

「思い詰めては…」

「目ェこんなにしてかァ?」



前髪で隠れていた目を覗き込まれる。
知らず知らずの内に目尻に涙が溜まっていたらしい。



「なら……」



絞り出した声は枯れていて。



「私も不死川様も同罪なら…辻褄合わせは…もうやめましょう…?」

「あァ?」

「私にカナエ様の代わりは務まりません」

「なっ…俺は…」



『不死川くん。もう、無理ばっかりするんだから…』


在りし日の、胡蝶の姿が見えた気がした。



「不死川様…」

「……分かった…お前とは、今日で終わりだ…」



その口付けはひどく優しいものだった。


/ 210ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp