第4章 憲紀君
暖かく柔らかい感触が首を伝って、耳たぶを口に含まれる。
耳、舐められて…!?
くちゅ、れろ、ちゅぅ
リップ音を立てながら、耳を舐められたり口に含まれたりして、脳内をぐちゃぐちゃにされているような気すらしてしまう。
下腹部にきゅっと入る力が、何故だか恥ずかしくて、
『んぁあ!や、それ…!』
薄く瞼を開けば、口角が上がり楽しそうな憲紀がいて、逃げる気も、逃げられる気もしない。
彼のいつもより色っぽい表情に、また甘い刺激が背中を走っていき、思わず口を押さえる。
声、出ちゃう…!
追い討ちをかけるように、ワンピースを胸の上まで捲り上げられる。
『きゃっ…!見ちゃ、や』
「綺麗だな…」
『んぅ、ん…』
まじまじと見つめられて顔を横に向ければ、追いかけてられて強引に唇が彼のそれで塞がれる。
少しの息苦しさは次第に快感に変わっていき、押さえられていない手で彼の服をきゅっと掴めば、彼が離れていってしまう。
『のり、とし…?』
「私も、脱ごう」
!?