第4章 憲紀君
少し離れた彼に額同士を合わせられ、彼につられて目を細める。
「すぅ…」
『……うそ、寝てるの?!』
もう…
でも、今日はしょうがないか。
布団に運ばなきゃ…って、
『お、重…っ!』
布団に彼を転がし、迷った末に私も彼の隣に寝転がり、その頬に手を伸ばした。
疲れ切ったような、でも安心したようなその寝顔を撫でていると私自身も眠気に襲われて…
あ、電気、消さな、きゃ……
「あらあら〜電気付いてると思ったら」
「五条、仲、微妙って言ってなかったかあの2人」
「んー…なんかあったくさいね?」
「まあ、良かったんじゃねーの…お前も見習え。あのピュアな関係を」
「えー、硝子。どういう意味?」
「ま、とりあえず電気消しておくか」
「え?チョット硝子?」
そう大人2人に見守られていた事を、私と彼は知らない。