第3章 五条君
ぎゅっと目を瞑り、片方の腕を俺の首後ろに、もう片方の腕でシーツを掴み、俺から与えられる快感から耐えている琴音。
可愛すぎんだよ。
やっと1つになれたと思えば、ぎゅうぎゅう俺のを締め付けて離さなくて、ほんと、油断したら持ってかれる。
徐々に身体を揺さぶれば、甘ったるい声を漏らして俺の名前を呼ぶ彼女。
ぎゅっと心臓が締め付けられらような感覚に、思わず鼻で笑ってしまう。
…傑に賭けに負けてたら、俺、何しでかしてたか分かんねーな。
「んっ、ぁ…ふ……!」
『気持ちい?…もっと溺れさせてやるよ?』
「ひあっ、それ、らめ…!」
"それ"、ね?
そんなん、"それ"するしかねぇだろ。
自然と上がる口角。
そして微かに開いた、彼女の瞼から覗く綺麗な瞳に目を細める。
やっぱこいつ、本当可愛いな。
『琴音』
「さと、る……!もっ、変…!」