第3章 五条君
五条side
姉妹校交流会。
その存在に、上の代の奴等は気合が入ってるみたいだったが、今年は別だ。
だって、俺と傑がいるんだぜ?
しかも反転術式がちょっと使えるようになってきた硝子まで。
極め付けは、琴音。
初見であの術式に驚かねぇ奴なんていない。
こんなん、勝ち確じゃねーか。
『あー、傑ぅ、面白いことねぇ?』
「ははっ。あさってに交流会があるじゃないか」
『そんなん勝つに決まってんじゃん…
あ、琴音が居眠り?珍しー!』
「綺麗な寝顔だね。
それに、琴音は呪術師には珍しく心も綺麗だ」
「おい、クズども。琴音に手出したら、二度と傷治してやんねーからな」
傑の言葉に同意しながらも、硝子の言葉を聞いて、我ながら"面白いこと"を考えついてしまう。
『ねぇ、傑。賭け、しねぇ?
硝子も、琴音のことで、しよーぜ』
2人がこちらを向き、口を開こうとしたところで扉がガラッと開き、琴音も飛び起きる。
「おい、お前ら、課題は終わったのか?」
夜蛾せんせぇ、タイミング最悪…
ま、でも、こいつらとの時間なんていくらでもあるし、後でいっか!