第3章 五条君
ぴくりと手を引っ込めようとするが、掴まれてしまった手首が離されることもなく、力の入らない手に、彼の熱いモノがかすっている。
服越しとはいえ、初めて触る男の人の…
!!
例え、心の中でも言えない…!!
『さと、る…はな、して?』
涙が滲みながらも悟を見上げれば…
「かっわい、ますます虐めたくなるケド…
しゃーねぇな、脱ぐから待って」
そう私の手首を離して、ベルトに手をかける彼。
もはや逃げるという選択肢が頭に思い浮かばず、ベットの上で横を向いて息を整える。
ほんとに私…今から…
「お待たせ♡」
『!……ほん、とに…する、の?』
「大丈夫。好きな女にはとびきり優しく出来る自信、あるから」
好きな女って…
大丈夫な理由になってない…!
「…まさか分かってねえの?
好きな女イコール、お前って意味ね」
そう、彼はさらりと言って、彼のモノを私に押し付ける。
『ひゃっ…んっ…?
さと、るの…好きな、人……私…!?』