第3章 五条君
『ん、ちゅ…はぁ、はぁ、』
分からない。
なんでこんな事になっているのか。
どうして私が3人の賭けの対象になったのか
どうして交流会の途中で抜け出しても誰も迎えに来ないのか
どうして悟に深くて大人なキスを何度もされているのか
どうして身体が何かを期待しているのか
「あーあ、溶けちゃった?…まだまだこれからだっつーの」
『ね、ん……ごじょ、くん…』
「呼び方。お仕置きしちゃうよ?」
え?
『あ…さと、る…ひゃあっ!』
何も考えずに、つぶやいていた目の前の彼の名前。
自分の過ちに気付いて名前を呼びなおせば、悟の膝が私の足の間を押し上げて、さらに彼の指先がスカートの中の外腿をなであげたのだ。
な、なに…?!
背中を駆け抜けた甘い電流のような刺激に、思わず目をぎゅっとつむってしまう。
すると、悟に耳元に顔を寄せられて、緊張が走る。
「それじゃ、本番にいこーぜ」
『ほん、ばん?』
目をゆっくり開くが、悟は私の耳元に顔を寄せたまま。
近すぎる距離と次に何をされるのかという緊張に、口元を手で覆ってしまう。
「そ。琴音には刺激が強いと思うけど、逃がさねぇよ?
今までどんだけ我慢したと思ってんの」