第7章 伏黒君
『んっ!』
「可愛い」
プツリと音がして、ブラジャーのホックが外されたのだと理解すると喉の奥がひゅっと鳴った。
肩からぶら下がっているだけのそれには触れられず、そのまま再び押し倒される。
恥ずかしすぎて、どうしよう…
そう頭がパンクしそうになっていると、ブラジャーの上から伏黒君の手が私の胸に沈みこんでくる。
『んんっ…』
「これ、脱いで」
『恥ずか、しい…』
「いいの?…俺が脱がしちゃうけど」
その言葉に顔により熱が集まってきて、動けなくなってしまう。
脱がすって…学ランもシャツも勝手に脱がしたのに…!
口角が上がった彼の顔に胸が締め付けられて、そんな自分が情けなくなる。
数秒私が固まっていれば、自分で脱ぐまで待つ、とでも言いたげにくびれに片手が添えられて谷間に彼の舌が這う。
『ひぁっ、まっ…んんっ、いじわ、る…』
「いじめたくなる神楽が悪い」
ちゅっと音を立てて、私の胸元にキスを落とした彼。
再び目が合って私の肩がびくりと揺れると、額同士をくっつけられる。
伏黒くん、楽しんでる…!?
少しの悔しさが込み上げてきたが、そんなものは次の瞬間には消え去っていて。