第7章 伏黒君
伏黒side
俺の胸に顔をぎゅっと押し当てる神楽に胸が締め付けられて、動かしていた足を止めそうになってしまう。
俺の方はいつも通りでないと神楽が不安になるよな
キスも初めてって言ってたし
…それに五条先生に俺が動揺してたことがバレたら一生ネタにされそうだ
それだけは避けたい
そう軽く息を吐き出しながら上がり始めた帳を潜れば、
「おっかえりー!さすが僕の生徒達…琴音に何かあった?」
「ええ!?神楽さん!?病院に向かいますか!?」
『いえ、大丈夫だと思います。少し腰が抜けただけだと思うので』
「へぇ、意外だな…琴音聞こえてる?」
「は、い…」
ぎゅっと俺の首に腕を回して必死に五条先生から遠ざかろうとする神楽に思わず笑みが溢れそうになる。
可愛い
…ていうか、そろそろやばいな、俺が。
華奢で自分とは違う柔らかな身体が先程の欲を掻き立てていくのが分かる。
『車、乗せるからな』
「え!あ、ありがとう!」