第2章 狗巻先輩
「いぬ、まき、せんぱ…?先生…?」
クイッと背中の学ランを引っ張られ、五条先生が出て行ったドアから問題の神楽に視線を移す。
ゴクリ…
全身に熱がこもるのを感じる。
赤く染まった頬と、自分を掴んでいる何も着ていない白く細い腕。
ブランケットがめくれてしまっている肩あたりから、視線が離せない。
『…ツナマヨ』
「うぅ…、分かんな、い
せんぱ……ぎゅって、して?」
分かっている。
普段の明るくておっちょこちょいな後輩とは違うと。
だが、抱きしめるくらいなら、と
いや、抱きしめたいと脳が叫んでいる。
五条先生のせいだ。
そう言い聞かせ、自分もベッドに腰をかけて彼女の上半身を起こすと、ふわりと彼女を包み込む。
「んぅっ、ぁ…も、だめ…」
『明太子?……っ!?』
そう彼女を腕の中から解放した瞬間、パサリと落ちたブランケット。
目に入ってくるのは、淡い色の上下の下着姿の色っぽい後輩。
肩で息をするその苦しそうな姿さえも、自分のある欲を掻き立ててしまう。
早く、治さなきゃ
そう決心して、ジィとパーカーのチャックを下げたんだ。
狗巻side.end