第5章 夏油君と五条君
「あ?琴音、いるなら開けろ。
つか傑も居んだろ?マジで壊すぞ」
『ひっ、ぁ…ちょっとだけ!待って、んっ』
いつもより低く、明らかに機嫌の悪い悟の声に背筋が凍りそうになる。
ドア壊されたら、私が怒られる…!
でも、悟が来てくれて、助かっ…
!!
脱がされた服に手を伸ばそうとすれば、その手を傑に掴まれて、そのまま彼の口の元へ持っていかれる。
くちゅっ…ちゅう、ちゅっ…
『なに、して…!』
「なにって、続きに決まっているじゃないか」
『ふ、んっ…そんな…!悟が…!
おねがっ、い…離し、……』
ドゴォオオ!!!
『ひっ!』
ドアが…こ、壊された?!
おそるおそる扉の方を向けば、
「おい琴音。ドア壊れたけどさぁ、俺のベッドで一緒に寝るからいいよな?
…傑、琴音を離せ」
「悪いが無理だね。今、良いトコロなんだ」
「あぁ?」
今までに見たことが無いくらいに禍々しい雰囲気の悟に、喉の奥にひゅっと風が通る心地がする。
なんか、凄い…怒ってるよ…!
ショーツ以外何も身につけておらず、かろうじて毛布がかかっているだけの私をジロリと一瞥した悟。
『さ、さと、る…おねがっ、見ちゃ、だめ…!』
「おや?悟の心配かい?……!!」
『ぇ…?』
「行くぞ。ちゃんと掴まってろ」
『〜〜〜!!!』