第1章 惨劇の日
通りに出たものの人が多くて見えにくい
「クソー人垣で見えねー」
といいつつもなんとかしてそばにあった箱の上に上がった
そこで私達は衝撃的なものを目にした
朝100人以上で向かったはずの調査兵団は20人くらいしか姿がなく、中には片目を失った兵士、腕が半分しかない兵士などかなりの痛々しい傷が数多くみえた
「ブラウン‼︎ブラウン‼︎」
人垣の中から必死に名を叫び、調査兵団団長にしがみつく女性の姿がみえた
「ブラウン」というのは息子の名だろう
「あの・・息子が・・ブラウンが見当たらないんですが・・・息子はどこでしょうか・・⁉︎」
「ブラウンの母親だ・・持ってこい」
団長は部下に指示をすると布に包まれた物を持ってこさせ母親に渡した
「・・・え?」
母親が恐る恐る布をめくると中には血にまみれた腕が入っていた
「それだけしか取り返せませんでした・・・」
団長が申し訳なさそうに呟く
「・・うぅ・・・うぁあああああ・・う・・うぅ・・・・でも、息子は役にたったのですよね・・」
「何か直接の手柄を立てたわけではなくても‼︎息子の死は、人類の反撃の糧になったのですよね⁈」
「もちろん・・・・・イヤ・・今回の調査で我々は今回も・・なんの成果も得られませんでした‼︎‼︎私が無能なばかりに、ただいたずらに兵士を死なせ・・奴らの正体を突き止めることができませんでした‼︎」
周囲がざわつく
「ひでぇもんだな、壁の中にさえいれば安全にくらせるのに」
「まったくだ、これじゃあ奴らにエサをやって太らせてるようなもんだなぁ」
その時、ゴスッと鈍い音がした。
なんとエレンがさっきそれを言っていた人を薪でなぐっていたのだ
「何すんだクソガキ‼︎」
慌てて私達はエレンをひっぱりその場を離れた
「まったくもう・・目を離すとすぐこれなんだから・・・じゃあ私、家がこっちだから帰るね」
「ああ、またな」
家のドアノブをひねる
「ただいまー」
「おかえりなさいリア。遅かったわね」
「うんエレン達の所に行ってた」
「そうだと思ったわ。あっリア帰ってきてすぐで悪いけどお使いたのんでいい?魚を買ってきて欲しいんだけど」
「うん、わかった。行ってきます」
家を再びでてお使いに向かった