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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第2章 紫電一閃、青天の霹靂 ✴︎✴︎



抜け出すのを一向にやめようとしない私に鬼は「ちょっと寝とけ」と言ったかと思うと後ろから私の首を手刀でタン……と打った。

「うっ……」
………情けない事にそこから先は覚えていない。巧に申し訳ない気持ちを抱きながら、私は意識をブツっと無くしてしまった。











「全く諦めの悪い女だな。本当にあいつそっくりだ。子孫ってのはここまで似るもんか?」

銀髪の鬼は今しがた放った自分の手刀で、気絶した七瀬を一度横抱きにすると、地面に丁寧に寝かせる。


『このままでもまあ.....良い気はするが。俺の血にもっと近づける為にあれを使うか。時間は少しかかるが確実に効力があるしな』


片膝をついた彼はこの後やってくるであろう、鬼狩りに気づかれないように……と、自分と七瀬の周りに幻術を施した。



「血鬼術———」
「転変の血火(てんぺんのちか)」



七瀬の胸の上に掌をかざす。すると鬼の掌から、ボウっと丸い形をした光がゆっくりとした速度で彼女の体に流れ混んでいく。

その光を充分に注ぎ込むと、鬼は掌をゆっくりと握った後に「よし……」声に出した後、首を縦に振る。

そして音も立てずに、優雅にスッと立ち上がった。



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