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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第57章 緋星(あけぼし)喰われしその時に、心炎で天蠍を衝け ✴︎✴︎


将門塚…… 九段にある築土神社や、外神田にある神田神社同様に、古くから東京における霊地…として存在している。
これらの場所に対して不敬な行為に及べば祟りがある、と言う伝承も伝わっている場所だ。


「100年に一度、鬼殺隊はこの将門塚の石室を再建(さいこん)して来ています。方法は毎回定まっていて、4人の隊士がそれぞれ東西南北の位置にある柱を新たに構築する……至ってわかりやすいものです」

あまね様がここまで発言し、一旦言葉を区切った。

「その4人の隊士と言うのは……」
「ええ、それについても細かく記してあります。続けますね」

兄弟子の問いかけに対して、再びあまね様が持っている冊子に記載している文章を読み上げていく。

「4つの柱を構築する為に必要な呼吸は炎が2つ、水が2つ。
北方は炎の使い手且つ金牛宮(きんぎゅうきゅう)の者、南方は炎の使い手且つ白羊宮(はくようきゅう)の者、東方は水の使い手且つ宝瓶宮(ほうへいきゅう)の者、西方は水の使い手且つ巨蟹宮(きょかいきゅう)の者」




「おい、伊黒。何の事かわかるか?」
「俺が知る物か。黙って聞いておけ、宇髄」

「ねえ、しのぶちゃん、わかる?」
「炎と水の呼吸を使う方。これは把握出来ましたが…宮と言うのは何なのでしょうね?」

「だったら僕、やらなくて良いんだ…」
「俺もだなァ」
「嗚呼、私も該当ではない……」

柱の皆さんが隣合っている者同士で、口々に話し始める。

「七瀬、君は把握出来たか?」
顎に手を当てて思案している私に、右隣の杏寿郎さんが聞いて来た。

「はい、どうやら杏寿郎さんと私は該当しているようです…」
「…よもや!……では後2人は…」

私がちらっと目線を向けた先には。

「えっ?俺?」
「俺もか……」

右人差し指で自分を指している炭治郎、そして珍しく双眸を見開く冨岡さんがいた。


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