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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第52章 柱稽古に八雲挑む、の巻


スウ......と瞬時に呼吸を整えてこの型を放つ。

「炎の呼吸・肆ノ型 ——— 盛炎のうねり!」

木刀から繰り出すは大きな渦状の炎の壁。回避と言えばやっぱりこれ。


「弐ノ型 —— 狭頭の毒牙(きょうずのどくが)」

渦が収まりかけた所で奇襲技とも言える伊黒さんの型が私を襲う。
蛇を思わせる、うねうねとした斬撃だ。


「水の呼吸・陸ノ型—— ねじれ渦」

炎から水へ呼吸を切り替え、蛇行する攻撃を竜巻のような渦を出して相殺していった。

カン———
伊黒さんが私の木刀に自分の木刀を当てて来たので、そこからしばらく打ち合いをする。


『柱の中で力はあまり強くないってウソなんじゃ......?』


思わずそう声に出したいぐらい、彼の太刀がズシリと重い。
そうだ。炭治郎が柱合会議で押さえつけられた時、全然抜け出せなかったって言ってた。

剣筋が正確だからあまり力を入れなくてもこれだけ打ちこめるんだ。そして確実に相手の弱い所であろう部分をついてくる。


無一郎くんも力はあまり強くない ——これは杏寿郎さんから聞いた情報だ。
だけど天才的な技術を駆使して、2ヶ月で柱になっている。


私は伊黒さんと無一郎くんは似た性質の剣士ではないかと思った。身長も同じぐらい。体格も同じぐらい。技術が高い所も一緒。


これが対無一郎くんとの勝負に向けて、伊黒さんとどうしても鍛錬したかった理由だ。

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