第8章 炎の息吹が開く時 +
煉獄さんが私の日輪刀をみて、驚いた声を出した。
「茜色……の刀身ですか」
「うん。そうなんだよ。七瀬の刀が3日前に突然色変わりしたようでね。原因は調査中だからまだわからないのだけど……」
「ごめんね。元の色に戻す事は出来るかな?」
お館様が続けて、私に促す。
「はい……」
私は返事をすると、意識を集中させる。
「全集中———」
グッ……と掌に力を入れる。
すると、スゥ……と刀は元々の空色に変化した。
「………お館様、これは一体?」
煉獄さんはまた信じられない、と言う表情をしていた。
それからお館様は私が今の状態で水の呼吸を使用する際、体にかかる負荷が1.5倍〜2倍の感覚になっている、と言う事を説明してくれた。
そして納刀を促されたので、日輪刀を鞘に閉まって本題に入った。