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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第49章 爪に緋色、唇に曙 、心に桃色をのせて +



「ご馳走さまでした!!」

4人全員の声が重なる中で突出して大きい声を杏寿郎さんが出す。
私達3人は慣れているけど、他のお客さん達は食べた物を詰まらせたり、お茶を吹き出しそうになったり、ちょっと大変そうだ。

『すみません……』と心の中で平謝りをする。
そしてついつい突っ込みたくなるのが杏寿郎さんの食事をする速さ。

所作よく綺麗に、とても速く食べる。7人前の牛鍋定食は私が一人前の牛鍋定食を噛み締めて食べている内に、いつの間にやら食していた。

ちらっと見たお腹はあまり大きさが変わらない。
蜜璃さんもだけど、2人の胃の構造が本気で知りたくなる。食べた物はどこにいっているのだろうか。


「甘味はどうする?あんみつとみたらし団子…それからカステラが絶品らしいぞ!」


“カステラ”……それは私の心と脳に直接響く魔法のような単語だ。
定食を食べ終わったばかりだと言うのに、再び口の中が湿りそうになってしまう。


「じゃあせっかくなので…俺はみたらし団子に。カナヲは?」
「そうだね…私はあんみつにしようかな」

七瀬は?杏寿郎さんが私に問いかける。


うーーん。カステラ!と言いたい所だけど、持ち帰って槇寿郎さんや千寿郎くんとも一緒に食べたいから……


「私、あんみつにします!」
「ほう、そうか。では俺はみたらし団子にしよう」

彼は意外そうに目を見開いた後、すみません!…と右手を上げて律子さんを呼んだ。




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