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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第47章 心炎八雲、甘い色香に混ざり合う ✳︎✳︎ +




「はい、これで終了です!」

両手の指圧が全て終わった。

「では次は俺が君に」
「ありがとうございます…ではよろしくお願いします」

七瀬が俺の左手の上に右手を重ねる。
「薬指はなしですよ?」
「……承知した」

やろうとしていた事を先に言われてしまい、思わず笑ってしまう。

「杏寿郎さんがしてくれる指圧もちょうど良い刺激です」
「そうか?」
「はい!」

そう言って笑う彼女のかわいい笑顔が俺は本当に好きだ。


七瀬が鬼と対峙した際、思い通りに型を放てるように。
先程彼女が自分に言ってくれた事と同じ思いを込めて七瀬の爪の指圧をした。


今夜も互いに任務だ。

父と弟が待つこの家に必ず戻る。そして七瀬の元にも必ず戻って来る。
彼女も無事に帰って来る。そう信じて、俺達は今宵の任務に向けて準備をし始めた。

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