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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第47章 心炎八雲、甘い色香に混ざり合う ✳︎✳︎ +



「ふーん、そうかそうか〜お前もかって、手紙読んだ時思ったんだよ」
「? 宇髄さん。お前もって、どう言う事ですか?」

脳内を疑問符がぎっしりと埋め尽くし始めた中、音柱はニヤニヤしながら私に仔細を伝えてくれた。

それは何と杏寿郎さんも私と同じようにここ音柱邸を訪ね、同じように彼から恋愛指南を受けたと言う。


「確かお前と恋仲になる前だったなー。任務が終わったばっかで自宅にも帰らず、うちに来るもんだからおもしれー……あーちげえな。感激したんだよ。俺ら全員」

『この人、絶対今も面白がってるんだ』

彼は笑いを堪え切れないらしい。
ニヤついているだろう口元を掌で隠しているけど、両肩がひくひくしているのでバレバレだ。

じとっとやや白い目で彼を見つめると、宇髄さんの両隣に座っている雛鶴さんとまきをさんが「天元様」と静かな声色で呼びかけた。

そして二人が同時に彼の肩を持つと、ようやく宇髄さんの体の震えが止まる。

「わりーわりー、お前らがあまりにも同じ行動するもんだからつい、な」
「もう……私は真剣なんですよ??」

「わかってるって! 早速講義してやるよ…座学と実践編な?」
「じ、実践編って何ですか??」


一息つくためにすすった湯呑みをあやうく吹き出す所だった。

そんな私の様子を見た宇髄さんは「お前らホントやべー」を連発し、とうとうおっとり型の須磨さんからも突っ込まれる羽目になってしまう。


講義中も要所要所で音柱は含み笑いをしていた。
でも、話は物凄くためになったから…勇気を出して来て良かったな。


この日は日付が変わる直前に任務から帰宅する事が出来、脱刀後上がり框に座って草履を脱いでいると、カラカラと小さな音を立てながら玄関の引き戸が開く。

「やはり君だったか。ただいま、七瀬」

「お帰りなさい、見回りお疲れさまでした。変わりありませんでしたか?」

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