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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第45章 ヒノカミのち、蝶屋敷 +


「大変ですね、色々と」

全く大変そうと思っていないんだろうな。ひたすらにこにこと笑顔を浮かべているしのぶさんは、とても楽しそうだもの…。

「エエ、ソウデスね…」
カタコトに近いような返答を彼女に返し、私は思い出す。


『君と俺だけの秘密、と言いたい所だが…胡蝶には見られるかもな』

杏寿郎さんと初めて体が繋がった夜にそう言われた。

毎回背中に赤い花……赤い蝶が舞うと言う事はないのだけど、彼が特に情熱的になっている時はしるしとして残っていたりする。

それが昨日。

………うーん。思い出すとまた恥ずかしくなって来た。

「まあ、なんにせよ仲が良いのは本当に良い事です。カナヲもあなたと会った後から、とてもすっきりした表情になりましたよ」

良かった!

「実はここに来る前、炭治郎に会って来て。彼とも話しました。2人、もう大丈夫だと思います」

「そうですか。ではカナヲと炭治郎くんも良い方向に向かったのですね。安心しました」

はい……と頷く私にしのぶさんは先程とは違う柔らかく、穏やかな笑顔を見せてくれる。

その後、庭にいたカナヲと手合わせをし、塗り薬と念の為の痛み止めを処方してもらい、煉獄家に帰宅。

勝負の結果は引き分け。カナヲに負ける事は最近本当に少なくなって来たので、嬉しかった。


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