第43章 ★ 獅子なる星が降る夜に〜彼目線〜 ★ ✳︎✳︎
「はぁ……」
俺は息をついたと同時に勢いよく、男根を抜いた。
そして七瀬のお腹の上にジワ……と己の白い欲を吐き出す。
「たくさん出ましたね……」
彼女がややびっくりした様子で俺に言ってくる。それはそうだ。
何故なら………
「君の中が気持ちよかった証拠だ」
入った瞬間から押し寄せた快感。それと今の今まで向き合っていた。名残惜しさも感じてはいる。しかし、ひとまず彼女の腹部に出ている白濁を近くに置いてあった懐紙で綺麗に拭き取った。
そうして呼吸をお互い整い終えた後は、彼女を自分の太腿に向き合うように乗せる。
「まだ硬いですね……」
「ああ」
「………」
「………」
お互いの間に生まれる沈黙が心地よい。
「あの……」
「ん?どうした?」
焦茶の双眸が優しい眼差しで自分を見下ろしてくれる。
「こうして杏寿郎さんと恋仲になれて改めて良かったなあって思います」
「嬉しいな。それは俺も同じだ」
真っ直ぐな言葉で伝えてくれる君。そんな彼女にありったけの思いを込めて、口付けを贈る。
「七瀬」
「ん、」
「君との口付けは癖になりそうだ」
最後にちう……と吸い上げて、俺は唇を離す。
「何度でもしたい」
君も同じ気持ちでいてくれると良いのだが。