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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第43章 ★ 獅子なる星が降る夜に〜彼目線〜 ★ ✳︎✳︎



恋人の短く、さらっとした髪に優しく手を通す。触り心地がとても良い。

「君は本当にかわいい」
「ありがとうございます。嬉しいです……」
何度でも俺はこれから君にそう伝えるのだろう。

「しかしな、七瀬」
「どうしました?」

“かわいい”君はたまらなく愛おしい。



「今こうして俺の腕の中にいる君は…凄く綺麗だ」

“綺麗”な君はとびきり麗しい。それを見れるのは自分だけでありたい。


「続けるぞ」
俺は彼女にこの日何度目になるかわからない口付けを贈り、恋人との情事にまた深く深く身を沈めて行った。



流れ星に3回願い事を唱えると叶う——
彼女がそう教えてくれた。

この日の獅子座流星群は極大と言って、数多く星が流れる中でも最も多く星が流れる夜だったと言う。

自分達は隊士だ。明日生きている確証はどこにもない。
だから”今”を大事に生きるしかない。

それでも俺は願わずにはいられない。
七瀬と過ごす日々が、ずっとずっと続くように。

愛おしい君との軌跡がこの先もずっとずっと辿れるように。


そして……
来年の流星群も共に観れるように。

新しい夜明けがやって来るまで、俺は外で絶え間なく流れる流星に願いをかけ続けた———





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