第7章 転変の夜 ✴︎✴︎
この家は鬼殺隊士専用の長屋。希望者は有料で住む事ができる。
きちんと賃料を払っておきさえすれば、1人で住むのも複数人で住むのも自由。
最初は私1人で住んでいたのが、巧と一緒に住む事になり、そしてある日3人が藤の家がどこもいっぱいだったと任務後になだれこんできた。
それから共同生活の味を占めたのか、みんなここで暮らすようになった。
人数が多ければ、支払う賃料も少なくなるのでそこは助かっているからまあ、良いのだけどね。
1人になるのが寂しいからあまり強く言えなかったりもするし。
とは言うものの、炭治郎、善逸、伊之助、禰󠄀豆子との共同生活はとても楽しくて家に帰るのが楽しみと言うのも本音。
ご飯作りを含む家事は炭治郎と交代でやってるので、そんなに苦ではない。
着替え等の問題は最初の内に口酸っぱく3人に伝えたので、今の所は大丈夫。これに巧もいる日常が最高に楽しかったのだけど、そこはもうあまり考えない事にした。
悲しくなるばかりだから。
「ごちそうさまでしたー!」
そうそう、これ。やっぱり誰かとご飯を食べれるって最高!!
出した食事をみんなで食べ終われば各々が準備に入る。男子3人と禰󠄀豆子は合同任務へ。私はカナヲと合同任務へ。
集合時間に余裕があった私は武運を祈って切り火をたく。
“今回も無事に帰って来ますように”と言う願いと一緒に4人を見送った。