第42章 緋色のあなたへの贈り物 〜さつまいもの甘味を添えて〜 +
手紙を折りたたむとまたじわっと涙が滲んで来た。
「…七瀬……??」
小町が羽根を私の頭に乗せてくれる。
「うん…ありがとう。大丈夫だよ。体がしんどいとダメだね。心が寂しくなる…」
滲んでいた目尻の涙を掬い、小町に話しかける。
「小町の言う通り、体が辛い時は寝ておくのが1番だよね。早く元気になりたいから布団に入るよ」
「ワカッタ!オ大事ニシテネ。マタ来ルヨ〜」
そういうと、私の頭をもう一回羽根で撫でて、バササ…とその黒い翼を羽ばたかせて飛んで行っていった。
相棒の姿が完全に見えなくなったのを確認した私は、ゆっくりと立ち上がり、布団に入り直す。
カナヲ……会いたいよ……炭治郎との事で相談って何だろう?
気になりつつも、瞼が重くなって来たので目を閉じる。そのまま私は寝てしまった。
「……では…」
「ああ……った」
ん……みんな帰って来たのかな………。ゆっくりと目を開けるとそこには…
「目が覚めたか?玉子粥を持って来たのだが、食欲はあるか?」
杏寿郎さんが私を真上から覗きこんでいた。
「あ…お帰りなさい…はい、今なら少し食べれるかもです…」
額に乗せていた氷嚢を布団の横に置いて起き上がろうとすると、彼が背中を支えてくれた。