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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第38章 よもやのわらび餅




「俺はきなこは食べた事があるんですけど、抹茶と黒蜜は食べた事がなくて。だから一度に二つの味が楽しめて幸せです」

千寿郎くんも抹茶粉がかかったわらび餅を口に入れた。美味しいです!とこちらも溢れるような笑顔を見せてくれた。
そして杏寿郎さんはと言うと……

「うまい!!!」

彼も黒蜜がかかったわらび餅を2人と同じく、口に入れた。
私は恋人のこの姿を見るのが本当に好き。彼の笑顔、美味しい物を食べている姿はいつ見ても元気をもらえるから。


「すみません、私はもうやめておきます。あんみつも食べて来たのでお腹いっぱいで…夕ご飯が入りそうにないので、後は皆さんでお願い出来ますか?」

3人が頷いた後、お茶を淹れて来ます…と言って台所に向かった。

プシューと火に掛けたやかんの音が響いたので、急須にお湯を入れる。少し蒸らして4人分の湯飲みにそそぐとお茶っ葉の良いにおいが漂う。


「七瀬」
自分を呼ぶ声に振り向くと、そこには杏寿郎さん。

「苦しくないか?」
そう言いながら彼が自分のお腹に掌を当てる。


「ありがとうございます。大丈夫ですよ」
「ならば良かった」

「それと……」
「ん……?」


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