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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第37章 不機嫌な萌黄に八雲謝る、の巻




「七瀬さん、もう一品何か頼みます?」
沙希がお品書きを私に手渡す。

そうだなあ。右手人差し指で、お品書きに書いてある文字をなぞりながら考える。

「私、きなこのわらび餅にしようかな」
「いいですね!じゃあ私は……」

その時 —— お店の引き扉がガララ、と開いた。


「あれ?沙希に沢渡さん。あ、甘味処に行くって言ってたのここでしたか」
「どうした?白石ーって、沢渡に藍沢??」

丁度私達が話していた相手 —— 沙希の恋人が先輩隊士の村田さんと一緒にやって来た。





「沢渡、久しぶり!元気そうで安心した……赤坂氷川神社の任務も凄かったらしいな」

「ありがとうございます…。村田さんもお元気そうで安心しました」

目の前に座っているのは先輩隊士の村田さん。兄弟子の冨岡さんと同期で、水の呼吸の使い手。サラサラとした髪が印象的なんだけど、これは椿油だったかな?それを毎日塗っているかららしい。


「どう?炎柱の稽古は。男性隊士でも逃げ出す奴が殆どなのに、よくやってるよな」

「はい…毎日毎日しごかれてますよ。女だから稽古を軽くするとか、そう言う事は一切しない人ですからね…」


わらび餅にきなこをふりかけながら、事実を話す。


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