第36章 3日分の炎 ✳︎✳︎ +
強欲を七瀬の口・腹・背中に吐き出したが、足りずにそれらをもう一回ずつ繰り返した俺は、布団に隣りあって横になり、彼女を後ろから抱きしめている所だ。
「六回体を繋げても満たされなくて……でも体はとっくに限界なんです」
「俺も正直まだ足りん! だが、君の体も大切にしたい。まずは湯浴みに行ってスッキリしないか?」
「それはもちろん賛成ですけど……湯浴みは湯浴みだけしましょうね」
「む……そうだな」
「やっぱりしないとは言わないんですね」
「いや! 今回はしな……むう」
「わかりました! 良いです、無理しないで下さい」
困ったように笑った君は俺の唇に口付けをくれた後、寝巻きを羽織る。腰を押さえながら準備をしてくると良い、部屋を急ぎ足で出て行った。
三日離れてみてよくわかった。
七瀬と体を繋げる行為は、彼女と会話するのと同じくらい大切な物だと言う事を。