第6章 諦めないこと、続けること、信じること
相変わらず空気が薄い山だ。私はゴロンと仰向けになり、息をゆっくりと整えていく。
フーフー………フーフー………
全集中常中の呼吸。巧に教えてもらって一応は取得はした。でも、もう少し上を目指したい所だ。
そうだ、そろそろ背中の傷の定期診察があるから、しのぶさんに相談してみようかな。
★
3日後。蝶屋敷にて ———
「全集中常中をもう少し極めたい?ですか?」
「はい」
大きく頷いた私の目の前の椅子に座っているのは、蟲柱の胡蝶しのぶさんだ。
元々ぱっちりとしている目を更に見開いて「へえ」と言う表情をしており、長い髪は蝶の髪飾りでまとめている。
女の私からみても、ものすごく綺麗。本当にかわいいんだよね。
「向上心を持つのはとても良い事ですよね?わかりました。それでは………」
うんうんと、しのぶさんはニコニコしてくれた。
そうして ——— 提案してくれたのが。
これだ。