第28章 神器と共に炎の神楽を舞い踊れ ✴︎✴︎ +
「杏寿郎さん…」
私は不知火の連撃を放った彼に駆け寄った。
「君と俺の考えを擦り合わせたい。聞かせてくれるか?」
「はい…」
★
話がついた私と杏寿郎さんは残り4匹の蛇と応戦している炭治郎、禰󠄀豆子、善逸、伊之助の元に急ぐ。
「時間はなるべく稼ぐが、出来れば話は手短に頼む!」
「わかりました!」
杏寿郎さんが呼吸を整える。
「炎の呼吸・肆ノ型」
「盛炎のうねり」
先程は防御技として使用した彼だけど、今度は攻撃技として渦を描くように、その炎刀から繰り出された燃え盛る炎を大蛇に向かって放った。
「炭治郎!ちょっと来て!」
「え……?」
正に今、呼吸を整えて技を放とうとした彼を私は呼びとめた。すると、炭治郎が私の元にやってくる。
「……どうしたんだ?」
「大蛇の倒し方、わかったよ」
「え?本当か?…」
私が彼にそれを伝えると、何故か嬉しそうな顔をした。
「どうしてそんな顔するの?」
「またこうやって七瀬と呼吸を合わせて、戦えるんだなと思うと気持ちが高まって来た」
ええっ??
「そうなの?そう言ってもらえるのは光栄だけど…」
炭治郎がニコッと笑う。
「七瀬は肆ノ型と捌ノ型、どっちがやりやすい?」
「ん?……そうだねぇ………」