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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第28章 神器と共に炎の神楽を舞い踊れ ✴︎✴︎ +




「はい……」
私は胸ポケットから先程も見た地図を取り出して、開く。


「今、俺達がいるのが社殿の裏手か。少年達が向かっていった方角から察するに……ここが怪しいな。行ってみよう」

杏寿郎さんは右手人差し指で、地図の楼門に当たる所をトントンと指した。

「杏寿郎さんが無事で良かったです」

「俺も君が無事で安心した! しかしまだ敵は倒せていない。気を抜くなよ」

「はい! 」

頷いた私は地図を胸ポケットに入れ直して杏寿郎さんと共に4人がいるであろう黒門に向かった。







「あ!みんないますね。怪我してないかな……」
私は日輪刀に左手を添えながら、杏寿郎さんと一緒に走って行く。
4人が対峙しているのは、先程私が戦った蛟(みずち)と同じような姿形で、2人いた。


「血鬼術——— 」
「疾風敏速(しっぷうびんそく)」
その技名の通り、早い速度の強風を出したこの蛇の名前は颯(はやて)

風を操り、身長は170〜175。翠色(すいしょく)の髪色で、頭の上で1つにまとめている。瞳の色は若草色。左頬にある蛇の形をした痣は髪と同じ翠色。その顔立ちは中世的で、角度によって女性にも見える。

袖がない深緑の羽織を素肌に纏い、袴は黒で足元は裸足。例にもれず、この男の尾の先にも蛇の頭。


「俺の風ってさあ、人間を切り刻むのが1番得意なんだよ…ね!」

颯(はやて)が人差し指を下から上に上げれば、先程放った風の斬撃がグン…とその通りに方向を変える。







—————————————

※翠色(すいしょく)…… カワセミの羽色のような鮮やかな緑色。

※若草色(わかくさいろ)…… 早春に芽吹いた若草のようなあざやかな黄緑。

※深緑(ふかみどり)………青みと黒みの強い濃い緑色


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