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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第28章 神器と共に炎の神楽を舞い踊れ ✴︎✴︎ +




「綺麗な神社ですよね」
「ああ、そうだな」
目の前には水色の瓦屋根に、赤を基調とした社殿が見える。

炭治郎、禰󠄀豆子、善逸、伊之助の姿はそこにはなかった。
無事でいてね、みんな……!
杏寿郎さんと2人、ゆっくりと社殿に向かって行く。

ザッザッザッ…と歩いて行くと、そこに着いた。
うん、やっぱり綺麗な神社だなあ。見惚れちゃう。


「七瀬」彼が私の名前を呼ぶ。
「どうしました?」私は彼に答える。

「ここからは俺1人で行く。お前は来た道を引き返しなさい」
「え………どうしてですか?」


「危険だからだ」
「いや、それを承知で私来てるんですけど…。杏寿郎さんも了承してくれたじゃないですか」

あれ?なんかおかしい……。

…………………!!

私は腰にある日輪刀の鯉口を切って抜刀すると、目の前の人物から素早く距離を取った。


「どうした?気でも狂ったか?何故俺に刃を向ける…」
「あなた、誰?」


「何を言っている、俺だ。お前の……」
「杏寿郎さんは私を呼ぶ時はお前なんて言わない。いつも”君”って呼ぶの………」

ギリ……と刀を持つ手に力が入る。
途端、その人物は興味を失ったように、肩をすくめた。


「………ふん。つまらん。騙されていれば良かったものを」
そう言って、杏寿郎さんの姿から変化した目の前の人物は…



「お初にお目にかかる。我の名は蛟(みずち)夕葉様の命により、娘。お前を捕らえに来た」

「夕葉……?」



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