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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第27章 岩戸から出てくる日輪 +




それから ——
先祖に痣が出なかったのは、煉獄家が炎柱を多数送り出している事も関係しているのではないか。
そんな推測も彼に問いかけた。


「痣を出した方達は若くして亡くなっているんですよね?煉獄家は代々炎の呼吸を受け継いでいます。痣を出してしまうと、呼吸の継承が出来なくなる可能性が高くなってしまいます」

「だから……先祖には痣が出なかったと、君はそう言いたいのか」


「はい、そう考えると何だか腑に落ちるなあって」


自分一人だけ痣を出せなかった二十一代目の炎柱。
彼はそれに負けず、自分なりの鬼殺を全うし、父親になり、祖父になり……次の世代に日の呼吸から派生させた炎の呼吸を繋げて来たんじゃないのかな。


「でもやっぱり折り合いをつける事が出来なかったから……炎柱の書に書き残したのかもしれませんね。何代も先の自分の子孫に向けてこういう事実があったけど、自分は怯まずに鬼殺に励んだぞって。だから大丈夫だって」

「そう、なのだろうか」

「多分ですけど。実は私も記録帳として炎の呼吸について冊子に書き記しているんです。自分が感じた事や気づいた事、それと型を出す際の絵もちょっと書いたりなんかもしてます」

「ほう、君は絵が書けるのか!」

「いや、全く。雰囲気で書いているだけです」

「何だ、それは」


私と槇寿郎様の空気がギスギスした物から、柔らかい物へと少しだけど確実に変化していた。話はまだ続く。

日の呼吸は十二の型で構成されている。
千寿郎くんが修復した炎柱の書で見た。派生した数の呼吸を合わせると、丁度同じ十二個になる。これは偶然なのか。


「………!!確かにそうだな、同じ数だ」


「私はこの十二の呼吸をそれぞれの適合者が使用すれば、鬼舞辻無惨が倒せるのではないかと思っています」

「なるほど、続きを聞かせてくれ」


一人一人の力は小さなものでも、みんなが力を合わせれば、それはとても大きな力になる。日の呼吸の技名は全て太陽に関係する名前がついている。十二の呼吸を使うものが集いし時、大きな太陽になって………鬼の始祖を倒せる。



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