第27章 岩戸から出てくる日輪 +
もちろん、若い女の子ばかり狙われていて、自分もその対象に入るのは怖い。柱と一緒の任務に行く、と言うことは通常の任務に比べて、危険度もグンと上がる。
だけど——
私も鬼殺隊の剣士。
同年代の女の子達が襲われるのを何もせずに見るだけなんて嫌だ。
討伐出来る力が自分に少しでもあるのなら、滅殺出来る可能性が上がるなら……行かないと。
「ありがとうございます。そこまで言って頂いて。私も行かせてください。お願いします」
私は杏寿郎さんに向かって頭を下げる。
「……!」
左横で炭治郎が息を呑むのがわかった。
「承知した! 七瀬もこう言ってくれたし、決まりだな」
私はその言葉を聞いて、頭を上げる。
「さて、次に酒の調達なのだが……
杏寿郎さんが話題を変える。あ……言わないと!
「あの!」
「どうした?」
「お酒なんですけど」
「うむ、酒がどうかしたのか?」
「今朝槇寿郎さんからお持ちのお酒で1番度数が高いものを頂いて来ました」
「なんだと??」
「ええっ?」
「うぉっ?」
「ねえ、何で?」
杏寿郎さん、炭治郎、伊之助、善逸が驚愕の声を出し「ムーン?」と、禰󠄀豆子が可愛く首を傾げた……。