第27章 岩戸から出てくる日輪 +
「そうだな」
「煉獄さん、俺は七瀬を連れて行く事には賛成できません。危険すぎます!」
「そうだな、君の言う事は正しい」
続いて、炭治郎が至極当然の事を言った。
「んー……でもよ、そのヤマタノなんとかの事に……モグ……1番詳しいのはこいつじゃねえか?……モグ……だったら連れていくべきだと思うぜ」
伊之助が再びカステラに手を伸ばし、口に入れながら意見を言う。
それを聞いた炭治郎と善逸が「う〜ん」と腕を組んで、天井を見上げて考え込んだ。
「やっぱうめーな。これ! 何だ? お前ら食わねえのか?」
伊之助は持っていたカステラを全部食べると満足気につぶやいた。
3人のそれぞれの意見を聞きながら、杏寿郎も逡巡する。
すると ——
「杏寿郎さんは、どうお考えですか?」
七瀬が杏寿郎を見て問いかけた。
『恋人と言う立場から見れば、俺も当然反対だ。しかし、これは任務。柱として考えなければいけない。猪頭少年の言う通り、この中で1番八岐大蛇に詳しいのは七瀬だ。で、あればやはり……』