• テキストサイズ

炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第21章 上弦の月と下弦の月 ✴︎ 〜 茜色の恋、満開 +




「嬉しいものだな」
「え?」

彼を見ると、また優しい表情をしている。


「俺の事を思って、色々考えてくれている事が」

「それは好きな人の為には少しでも……」

「少しでも、なんだ?」


………恥ずかしいなあ。これ言うの。


「綺麗でいたいなあ、かわいくありたいなあって。思いますから」
言葉に出した瞬間、耳まで赤くなったのが自分でもわかる。

「…七瀬」

「はい」

「ありがとう。本当に嬉しい」

「いえ」


そこで一旦会話が途切れる。でも、この沈黙も心地いい。彼が手を繋ぎ直した。

腕相撲をしている時はそんな事を考える余裕が全くなかったけど、杏寿郎さんは本当に手が大きい。だから繋いで貰っていると安心する。



/ 1010ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp