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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第20章 ほどけない夜が明けた後は ✳︎✳︎



✳︎杏寿郎から見た景色✳︎

ん、朝か……瞼をゆっくりと開けると、外はまだ薄暗い。

目の前に視線を向ければ昨夜思いを伝え合い、恋人となった継子がいる。気持ちよさそうに寝息を立てて目を瞑る姿が愛らしい。

無防備な寝顔がそこにあった。手を伸ばして柔らかな頬にそっと触れてみれば、口元に笑みを浮かべる彼女。

自分の胸に優しく、愛おしい気持ちがゆっくりと湧き上がって来る。

よもや君から思いを告げて来るとはな。

一生懸命に気持ちを伝えて来た七瀬。俺からそろそろ伝えようと思っていた所に、願ってもいない愛しい人からの告白。

君が継子になって驚かされる事ばかりだったが、昨日はこれまでで1番の驚きだった。


「ん……」
恋人の眉毛が少し動く。これは目を覚ますな、俺は再度目を閉じた。

チュンチュン……と雀が鳴く音が聞こえる。すると ——

「わっ、かわいい寝顔………」

予想通り、七瀬が目を開けた。むう、彼女の顔が見たい!
しかし……我慢だ。


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