第19章 獅子なる星が降る夜に ✳︎✳︎ +
ブルッと体が震える。一時間も外にいると流石に体が冷えて来た。
でもまだ見ていたい。
だって次回この流星群が見れるのは一年後。もしかしたら……自分の命はないかもしれない。
そう思うとなかなか家の中に入る事が出来ず、相変わらずたくさん流れる流星を目にしながら私はその場に留まっていた。
「うむ!見事な夜空だな」
これが鬼殺だったら、私はあっという間に死んでるなぁ。
「あれ?師範、任務に出かけられたんじゃないですか?」
そう私が聞けば「もう終わった」とあっさり答えが返って来て、ちょっと拍子抜けしてしまった。
怪我も全くないようで、夕方前に見送った時と一緒。良かった。私は小走りで師範の側に駆け寄った。
「ずっと見ていたのか?」
「はい!以前から見れるのを楽しみにしていたので……」と、やや興奮気味に答えを返す。
「流星群を見るのは初めてですか?」
「ああ。鬼殺をしているとなかなかこうやって星を見上げる事もないからな」