第2章 巨人ついに現る!
「・・・全部は否定しないけど、やっぱり危険だから。・・・確かに、この壁の中は未来永劫安全だと信じきってる人は、どうかと思うよ。100年壁が壊されなかったからといって、今日壊されない保証なんかどこにもないのに・・・。」
そんな時だった。
ドォォン!!
「!!?」
「は・・・・・・!?」
エレンが詰めていた息を吐き出す。
凄い衝撃で町全体が振るえている。
ビリビリと体中に震えが伝わっているが、そんな事は気にしていられない。
足に力をいれ立ち上がる。
「な・・・何だ!?地震ってやつか!?」
いや、地震じゃない。地震だったら、もっと長く揺れが続くはずだ。
急いで大通りに出る。
「アルミン一体何が・・・!?」
エレンが何か言っているが私には届かない。
ドクンドクンと心臓が激しく動く。
目の前の光景だけに意識が向き、エレン達が傍に来ていた事に気が付かなかった。
「・・・・・・!?」
息を呑む音が聞こえた。
それもその筈、巨人の手が壁の上に乗せられていて、壁に亀裂が入っているのだから。
「そんな・・・!!」
目を見開き口を開ける。
息が上手く出来ない。
冷や汗も出て、体中が冷えていく感覚がする。
震えが止まらない。
「あ・・・あの壁は・・・・・・ご・・・50m・・・なのに・・・!」
自分でもびっくりするぐらい情けない声が出た。
今まで生きてきて巨人を見たのは初めてだし、あんな大きいのがいるとは聞いたことがなかったから。
そうだ・・・、二人はどうだろう・・・。
横を向くとエレンとミカサも震えていた。
「・・・あ・・・・・・ヤツだ・・・巨人だ。」
「エレン・・・?」
その日人類は思い出した
ヤツらに支配されていた恐怖を・・・
鳥篭の中に
囚われていた屈辱を・・・・・・