第7章 焼芋
……。
甘露寺さん…?
あの、本当、ごめんなさい…。
私、甘露寺さんに…
本当、つまらないヤキモチを…
甘露寺さんの事も、大好きなのに…。
甘露寺にそう語りかけると、
美玖はしゅんとして俯いた。
… 美玖ちゃん!
可愛いわ!とっても可愛い!
美玖ちゃんってば、
恋する乙女なのね!素敵だわ!!
甘露寺は興奮して、
美玖に抱きついてそう叫んだ。
かっ甘露寺さん!!
声が大きいです!
あっ!やだ!私ったら!
でもでも、本当の事よ!
私、美玖ちゃんの事応援するわ!
甘露寺さん…
許してくれるんですか?
甘露寺はきょとんとすると、
当たり前というより、
私が怒るようなところなかったわ!
恋する乙女だもの。
ヤキモチなんて、可愛いものよ!
と、笑い飛ばしてくれた。
美玖は、それを聞いて、
すごく気が楽になった。
先程、ヤキモチを妬いた事に気付き、
自分が狭量な人間である…と。
自分の事を嫌になりそうだったのだ。
…甘露寺さん、ありがとうございます。
私達も、そろそろ戻りましょうか!
そうね!みんな、心配してるかもしれないわ!
話を終えて、
美玖と甘露寺は皆の元へと向かった。
甘露寺と美玖の話を
聞いていた人物に気づかずに…。