第10章 お見舞い
ー…
翌朝、炭治郎達は蝶屋敷の前に立っていた。
ナホちゃん達からおにぎりを受け取り、
炭治郎達は別れの挨拶を済まそうというところだった。
… 美玖は、まだ寝てるのかな?
炭治郎!そんなわけないだろ!
俺と別れるのが寂しいんだ、きっと!
やっぱり、俺は残った方が…
気持ち悪い奴だな、そんなわけねーだろ!
三人がギャアギャアと騒いでいると、
門から美玖が現れた。
美玖!見送りに来てくれたのか?
炭治郎が声を掛けると、美玖は首を横に振った。
?じゃあ…?
炭治郎、善逸、伊之助、
私も、一緒に列車に連れてって!
美玖には指令はなかっただろう?
…師範が心配なの…。
私には、特に指令はきてないから…。
美玖が不安げに炭治郎達を見つめる。
少し間を置いて、炭治郎が口を開いた。
美玖は、師範想いなんだな。
一緒に来てくれると俺も心強いよ!
ありがとう!行こう!
美玖ちゃん!
美玖ちゃんの事は、俺が守るからね!
子分その四だな!俺様について来い!!
善逸と伊之助も歓迎してくれるようだ。
…ありがとう!行こう、みんな!
そうして、四人プラス禰豆子は歩き出した。
鬼が出るという、列車。
無限列車に向かって。